けあたす 利用施設様の声

利用施設様の声 第7回 株式会社いきいきらいふ 様

~けあたすを見たご家族様がご利用者様に弊社店舗を勧めたことでご契約に至りました~

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株式会社いきいきらいふ 執行役員 直営事業部部長 福住尚将 様 (以下、敬称略)

(インタビューは2013年10月に行われました。)

御社のプロフィール、介護事業への取り組み・お考えなどをお聞かせください。

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福住:

 株式会社いきいきらいふは「いきいきらいふSPA」というブランドをメインに事業を行っています。 4年前に東京都台東区東上野に1号店を作りまして、そこから順次首都圏内で増やしていきました。 現在、いきいきらいふSPA直営店は首都圏に11店舗、大阪に1店舗の合計12店舗あります。 その他、通常型のデイサービスが都内に3店舗、埼玉に1店舗で合計4店舗、訪問介護サービスが1か所、居宅介護支援事業所が2か所、福祉用具サービスが1か所です。 いきいきらいふSPAはフランチャイズ展開をしていまして、それが9店舗あり、来月再来月でさらに3店舗をオープンする予定になっています。
 今後の事業方針としては、FCを伸ばしていくことが中心となります。 それは数年のうちに介護保険法の法改正が見込まれており、小規模事業所の出店が難しくなるのではないかという話があるからです。 今のうちに自分たちのやっていることを広め、必要とされるところに必要なサービスをお届けすることを考えたとき、 自分たちだけでやっていくよりは同じ想いを持ったFCの方々のお力も借りたほうが早いだろうという判断です。
 ただ、私どもが慌てふためいて出店を急いでいるかというとそうではありません。 次にお話する「バスアセスメント」の取り組みをしっかりやっていけば、行政からの認可も間違いなく下りるものと考えております。


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福住:

 いきいきらいふSPA直営店では2013年11月から「バスアセスメント」という取り組みを全店舗で導入する予定です。 今までのデイサービスは、単にそこに来ていただき時間を過ごすためのものでしたし、機能訓練といえば何でもありの訓練でした。 全身を鍛えて何でもできるようになりましょうということをやっていたわけです。 しかし、ただ体操をしていますというだけでは、機能向上どころか機能維持も危うい状況がありました。
 私は大学院で営利法人のデイサービスの研究をしていたのですが、そこで入浴に特化した機能訓練を行う「バスアセスメント」という手法を考えました。 例えば、急性期で脳血管障害となりリハビリ病院から戻られた方の場合、家族介護で一番困るのがお風呂です。 食事であれば周りの人が食べさせてくれますし、外に出るのであれば車いすで何とかなります。 しかし、お風呂は自宅にリフトを設置するには狭いし、コストもかかる。そこで、自分自身の力である程度お風呂に入れるようになることが重要です。 そうすればご家族だったり、ヘルパーさんが手伝いやすくなります。介護とは一方的なものではなく、する側・される側の双方向性が大切なのです。
 いきいきらいふSPAは入浴特化型デイサービスですが、お風呂を見ていただくと分かる通り、まったく一般のお風呂です。 内装はバリアフリーといいつつも、ユニットバスになっています。自宅のお風呂に近い環境で誰かの手伝いで入れるようになれば、自宅に戻れるようになります。 元々、自宅復帰訓練をメインに行っていたのですが、その流れに特化しようと考えています。
 生活相談員は事前にご利用者の自宅のお風呂の状況を確認し、ご利用者の状況を見ながら 「あなただったらここを鍛えて、こういう入り方をすれば家のお風呂でも入れるようになりますよ」ということ、 すなわち入浴の周辺動作についての専門的なアセスメントをして、一般の介護計画のほかに、入浴のための機能を向上させるための計画を立て実施します。 計画化が一番大切なのですが、それはやり方を属人化しないためです。誰が支援しても同じ方法で支援を受けられるようにすることが重要なのです。 さらに3か月に1回モニタリングをして、本人・ご家族・ケアマネジャーにフィードバックをしていきます。
 この取り組みの効果を高めるためには、ソーシャルワークすなわち社会福祉の知識が必要となります。 現状はそういった知識を持った者が少ないので、いきいきらいふでは現認者教育もソーシャルワークの知識・技術をメインにしていますし、 今、サービスを提供している職員には社会福祉の一端を担っている意識を持ってもらい、ご利用者様に社会還元していくことを目指しています。
 在宅介護に戻すことを実現できれば、デイサービスの役割はそこで終わってしまいます。 しかし、困っている方はたくさんいるのだから、順番に自立支援を行っていけばいい。 介護保険法では、自立支援・在宅支援、すなわち高齢者が自宅で生活することを目指しています。 私たちは介護保険法の趣旨に立ち返ることが重要なのではないかと考えています。


「バスアセスメント」とは聞きなれない言葉ですね。ほかに取り組まれている施設はあるのでしょうか。

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福住:

 「バスアセスメント」という言葉は私が2003年に発表した研究論文で初めて載せた言葉です。 ですから研究倫理として、断りなしにほかの方が使うということはないかと思います。
 取り組み自体はソーシャルワークの理論など取り入れながら考えたものです。 他のデイサービスでもやればできるのかもしれませんが、手間になるのでやらないし、 言い方はよくないかもしれませんが、ご利用者が元気になればデイサービスとしては商売にならない。 ですが、いきいきらいふではあえてそれを追及していこうと考えています。 自立支援に特化し、入退所のサイクルをしっかり回していこうとしています。それが介護保険事業の本来の姿ではないでしょうか。

ご苦労された点などがありましたらお聞かせください。

福住:

 SPAというのは今まで必要とされていた分野ですが、一方で手を出しづらかった分野だと思います。 ですが、この事業を始めてみるとお風呂になかなか入れずに困っていた方々の存在などがよくわかりました。 今までなかなか入れなかったのが入れるようになる、お風呂に入れるようになるその喜びはすごいものがあります。 ケアマネジャーからも斬新なコンセプトだし、必要なサービスだとの声をいただいています。


IT化には後進的といわれる介護業界ですが、ITの必要性は感じていますか?またどの部分に一番の必要性を感じていますか?

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福住:

 特養などではタッチパネル方式の記録システムなどは昔からあり、その日の計画が表示されたり、 バイタルを入力できるものでしたが、5年前ぐらいからはほとんど見かけなくなりました。 また、デイサービスなどではPDAにその日のサービス内容を入力し、それがパソコンにデータとして記録され、 すぐ連絡帳が書けるといったようなシステムもたくさんありましたが、今ではほとんど使われていません。 それはITに慣れた職員が少なく、段々と使われなくなったからではないかと思います。 いきいきらいふでも設立当初はタッチパネル方式のシステムを導入したのですが、入力しづらいなどの声が現場から上がり、結局辞めてしまいました。
 しかし、iPhoneやiPadなどの登場によって、状況は劇的に変わったと思います。 老若男女がIT機器を使うような状況になり、職員も世代が入れ替わりつつありますので、ITを受け入れやすくなっていると思います。 そうすると介護業界でもIT化がもう一段進むのではないかと感じています。

福住:

 介護業界にとってIT化は間違いなく必要なものです。情報の活用は商売をしていく上でも、ご利用者の継続的な状態の変化を知る上でも必要です。 統計的なことをしたいといったときでも、手書きの記録を掘り起こしてデータマイニングするなど不可能ではないでしょうか。 それを例えばExcelなどを使えばすぐに見ることができるわけです。 そのスピード感の差が、介護施設にとって命取りになるのではないかと思います。 今仮にご利用者が倒れてしまったとすると、既往歴がわからない。紙をペラペラめくる5分よりも、既往歴ボタンを押せば過去のものが出てくる・・・ それが命を救う差になるだろうし、サービス自体も過去のことを知らずに目の前のサービスに取り組み続けることは、 介護保険法で求められていることではないし、変化を確実にとらえるためには、ITの活用以外に考えられません。
 一方で急激なIT化への危惧もあります。それはITリテラシーが低い方が非常に多い点です。 行き過ぎれば、最近世間を騒がせているような「冷蔵庫に入っちゃう」事件などが起こりかねません。 それは極端な例としても、情報発信するという点において、若い人たちの中には良かれと思ってやっている方も多いのではないかと思います。 しかし、新卒社員などはSNSには明るい一方で、公表していい情報、いけない情報の区分けができないことが多いのも現実です。 企業として、今後はそういう啓発に力を入れる必要性も感じています。


けあたすをご利用いただくにあたってのきっかけ、または利用してみようと考えた理由についてお聞かせください。

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福住:

 いきいきらいふとしてITを使って積極的に情報発信をしていきたい意向があります。 店舗で何かイベントや新しい取り組みをしても、今まではケアマネジャーやご家族が施設まで見に来るしか手段がありませんでした。 デイサービスに限らず介護施設は情報の機密性が高く、外から何をやっているのか全く分からない。 私たちも近隣のデイサービスが何をやっているのか全く知らないのです。 そうするとデイサービス自体が十把ひとからげですべて同じに見えてしまいます。
 しかし、いきいきらいふはこだわりを持って入浴特化型サービスをしていますので、 他のデイサービスとの違いを知っていただく上で、外部からの認知度をもっと上げる必要があります。 そのためには施設からの情報発信しかありません。ただし、折込チラシを入れてもユーザーには届きませんし、 必要な人に必要な情報が届くという観点に立てば、インターネット技術に勝るものはないと思います。
 だから「けあたす」なのです。


実際にけあたすをご導入・ご利用いただいたご感想をお聞かせください。

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福住:

 いきいきらいふSPA住吉店では、けあたすを見たご家族様が「このデイサービスは雰囲気もよさそうだし、お父さん、どう?」と ご利用者に勧めていただきご契約に至りました(利用施設様の声 第8回 参照)。これと同様なケースがぽろぽろ出始めています。
 他には目的外利用なのかもしれませんが、店舗間でのナレッジ共有のために利用しています。 弊社では店舗間で「スイーツチャレンジ」というコンテストを行っているのですが、 各店舗で作ったスイーツをブログに載せ、一番よさそうなものを投票で選んで表彰しています。 スイーツに限らず、ほかの店舗ではどうやっているのかなというのを同じ会社内で見ることができます。 写真が載っていますから、それで知ることができるわけです。社内の情報共有の面でも非常に役立っています。
 また弊社では毎年新人を採用していますが、そういった若いSNS世代も積極的に情報発信にかかわっており、会社の活性化につながっています。

 そういえば最近気が付いたのですが、ビュー数が伸びている店舗は外部からの閲覧だけでなく、休みの日に職員も見ているようです。 なんで見るのかなと思ったのですが、どうもほかの職員のブログの更新内容が気になるみたいですよ。(笑) 産休中の職員だったり、縁がなく弊社を退職された方でも、昔の同僚は今どうしているのかなと見る人もいるのではないでしょうか。 少なくとも働いている人が見ているぐらいですから。けあたすには社内の結びつきを強くする効果があるのかもしれません。


今後、けあたすに期待することをお聞かせください。

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福住:

 こういったサイトは往々にして、ある程度機能がそろってしまうとそれで進化が止まってしまい残念に思うことが多いのですが、 けあたすはちょこちょこ我々の希望している機能を増やしてくれて満足しているので、今のところ要望はあまりないです。 かゆいところに手が届くなぁと感じています。(笑)

 お願いがあるとすれば、エンドユーザー、特にご利用者のご家族への周知をもっと図ってもらえるといいですね。 より必要な人が必要なものを取得できるインターネットの特性を生かしてほしいですね。 私どもの直接の営業相手はケアマネジャーですが、ITに積極的なケアマネジャーは現時点ではそう多くはないですし、 ご利用者がインターネットをやっているとは思えないので、そうなるとご家族に見ていただくのが一番だと思います。 ですので、ご家族に見ていただけるような仕掛けがあるといいですね。

 機能面では、ブログに対して「いいね」ボタンのような反応があれば施設の励みになりますし、 情報更新をしていない施設へのリマインダー機能はあると便利ですね。 施設は忙しさにかまけて情報更新の優先度を下げてしまいがちですが、 インターネットの世界では情報を更新すればするほどビュー数が上がる仕掛けになっているわけです。 にもかかわらず、そこを理解しないで見てくれないからといって更新をやらないし、優先順位を下げてしまいがちです。 本当は情報更新作業の優先順位を上げると見てくれる人が増えるわけですから、 より優先順位を上げて取り組むよう職員に対し啓発・意識付けをしたいと思っております。


ご家族への周知についても、しっかりと取り組んでまいります。本日はどうもありがとうございました。

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株式会社いきいきらいふ
〒110-0014 東京都台東区北上野2-6-14
TEL:03-5827-7788
FAX:03-5827-7789

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